スターオブイウチュンに騎乗する中野騎手(同騎手提供)

マカオでGⅠを制覇した中野騎手(中央)=マカオのタイパ競馬場(中野小百合さん提供)

 マカオ競馬で騎乗する舟橋村出身の中野省吾騎手(29)が25日、マカオのタイパ競馬場で行われた「チェアマンズチャレンジカップ(1200メートル)」で勝利し、初めてGⅠを制した。中野騎手は2018年に単身でマカオに渡り、ついに異国の地で栄冠を手にした。今後はGⅠを制した馬とともに他国のレースにも出場する方針で「一緒に世界の景色を見たい」とさらなる高みを見据えている。

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 この日の第5レースで、スターオブイウチュンに騎乗。スタートは悪かったが、すぐに先頭に躍り出ると、ぐんぐんと後続馬を突き放し、圧倒的な勝利を収めた。

 スターオブイウチュンに初めて騎乗したのは2カ月前。目立った実績のない馬だったが、中野騎手と出合い、走りが変わった。13年間破られなかったコースレコードも更新し、中野騎手は「こんなすごい馬に出合えるなんて。これからも寄り添いたい」と話す。

 この日、中野騎手はもう一つのGⅠ「マカオダービー(1800メートル)」にも出場。イウチュンチャンピオンに乗って2着に入る健闘を見せた。

 中野騎手は南関東公営競馬で通算500勝を達成後、18年6月からマカオに渡った。「最初の2年間は本当につらい環境だった」。自分の力のなさを痛感し、満足した成績を残せないまま時間が過ぎた。3年目に入ると、徐々に納得できるレースが増え、昨年夏に初めて重賞を制した。

 目標を達成し「GⅠを獲ることでいろいろな道が開けてくる」と笑顔を見せた中野騎手。しばらくはGⅠを制した馬とともに戦うつもりで、さまざまな国のレースに出場するという次なる目標も設定した。コロナ禍で富山に帰省できておらず「富山駅ですしが食べたいですね」と笑う。

 母の小百合さん(54)=舟橋村=は「省吾が努力し続け、マカオ競馬に認めてもらえたことに本当に感謝。これで満足しない子なので、これからがまだまだ楽しみです」と話した。

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