いろりで焼く庄川のアユを提供するレストラン=砺波市庄川町庄のとなみ野庄川荘

テーブルで流し素麺を味わう客

  ベッドの部屋も用意

 コロナ禍(か)で2月末に閉館した砺波市庄川町庄の温泉旅館が17日、宿泊・交流拠点「となみ野庄川荘」としてリニューアルオープンした。飲食店経営の柿里(同市)が運営し、砺波特産のアユ料理や大門素麺(おおかどそうめん)を提供するレストランを開設、客室もベッドの部屋を整備して高齢者のニーズに対応した。となみ野の食文化を発信し、地域に密着した住民憩いの施設を目指す。

 柿里は砺波市内に大門素麺の製麺所を運営し、昨年11月に麺類レストラン「となみそだち」を開業した。店ではアユ養殖・販売卸業の山田商事(同市)が育てた「生粋の庄川鮎」を炭火で焼いて提供する。

 新しい庄川荘ではこのノウハウを生かし、1階レストランを「となみそだち」の店名で全面改装し、アユのいけすや塩焼き用のいろりのスペースを設けた。家族らが流し素麺を楽しめる専用円卓14台を導入した。

 17日は昼食時に大勢の客でにぎわった。仲間と訪れた県立大3年の本田香純さん(21)=砺波市=は「地元の宿が生まれ変わってうれしい」と喜んだ。富大2年の南塚佳奈さん(20)=魚津市=は「大門素麺を初めて食べた。つるつるとしておいしい」と笑顔を見せた。近くでパークゴルフを楽しんだ後、食事に訪れた上野正二さん(82)=庄川町小牧=も「運動後の腹ごしらえにいい場所だ」と話した。

 宿泊は24室が和室だったが、6室にベッドを入れた。日帰り入浴や、入浴、個室利用をセットにした日帰りランチを用意した。1階ロビーにキッズコーナーやエステルームを新設した。

 佐藤幸博社長(63)は「コロナ禍のピンチはチャンスと考えて旅館業に挑戦した。故郷の砺波市に貢献したい」と意欲を示した。

 温泉旅館は「越中庄川荘」の名称で営業していたが、2月末に閉館した。柿里が県労働者共済生活協同組合から譲り受けた。

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