開園した兼六園を散策する観光客=14日午前10時半

 新型コロナウイルスに関するまん延防止等重点措置が14日午前0時に解除された。石川県独自の緊急事態宣言も解除となり、兼六園は約1カ月ぶりに開園し、県内の主要な観光地や飲食店でも営業を再開する動きが広がった。少ないながらも行楽や買い物を楽しむ人の姿が見られ、関係者からは人出の回復を願う声が上がった。

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 5月12日から休園していた兼六園は再開初日、雨の影響もあり、午前中の入園者はまばらだった。

 13日から夫と金沢を訪れている浜松市の会社員伊藤亜紀さん(48)は「(13日までの)休園は金沢に来るまで知らなかった。帰る日にタイミングよく開いてくれてラッキーだった」と喜んだ。

 兼六園観光協会に加盟する園内の飲食店は休園中、12店全てが休業していたが、この日、数店が営業を再開した。「三芳庵」の新蔵正芳代表(56)は「休業中は無収入だったので、まずは店を開けられて良かった。新緑を目当てに多くの人に来てほしい」と期待した。

 金沢市の近江町市場も人通りは少なめだった。滋賀県から娘と2人で来た賀島令子さん(72)は「雰囲気だけでも楽しめればと思っていた。おいしい魚を食べて帰りたい」と笑顔を見せた。

 市場の鮮魚店「大口水産」はこの日から営業時間を午後5時まで1時間延ばす。従業員の嶋一浩さん(36)は「飲みたいのに我慢していた人や1カ月ぶりの仕入れをする飲食店もたくさんある。重点措置の解除でまちが元気になればいい」と期待を込めた。

 能美市のいしかわ動物園も営業を再開した。午前中は113人が来園し、動物との触れ合いを楽しんだ。小松市の白楊幼稚園の園児49人は、園外活動として訪れた。上田多恵子園長(71)は「子どもたちの笑顔を見ることができ、うれしい」と話した。

 JR金沢駅では新幹線が到着すると、スーツケースを引いた観光客やビジネスマンが構内に入ったが、数はまばらだった。土産物店やバス停に並ぶ人も少なかった。

 NTTドコモの調査によると、12日午後10時時点の片町の人出は感染拡大前と比べて82%減、午後3時時点の金沢駅の人出は47%減で、前週と大きな変化はなかった。

  県内全域に雷注意報

 14日の石川県内は気圧の谷の影響で、雨や曇りとなった。正午までの最高気温は金沢22・0度、輪島21・3度と平年を1~3度ほど下回った。

 金沢地方気象台によると、県内は午後も雨が降る見込み。同気象台は金沢市と津幡町に大雨注意報、津幡町に洪水注意報、県内全域に雷注意報を出した。

 JR西日本金沢支社は14日、雨の影響で、七尾線の特急列車2本を運休、津幡―宇野気間で徐行運転を行った。

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