石川県は4日、県内で新たに新型コロナウイルス感染者11人を確認し、児童福祉施設で新たなクラスター(感染者集団)が発生したと発表した。県によると、児童福祉施設でクラスターが発生するのは県内で初めてという。
新たに感染したのは金沢、白山、小松、七尾の4市の20代~90歳以上の男女。
このうち、2人は金沢市の20代と60代の保育士。この児童福祉施設では既に感染が判明した保育士や園児ら4人と合わせ、感染者が6人となり、県は通算66例目のクラスターが発生したと認定した。
県によると、施設では園児約180人が利用し、保育士ら約50人が勤務している。検温や手指消毒、換気などの感染対策は取られていたという。県は施設内で集団感染が起きたとみている。今後、全職員や、職員と接触した可能性が大きい園児らを対象に検査を進める予定にしている。施設は6月1日から休園している。
県内最大のクラスターとなった航空高石川(輪島市)関連では、2件の検査が報告され、新たな感染者は確認されなかった。同校以外で既に判明しているクラスター関連では、羽咋市の介護老人保健施設「白鳥苑」と、高齢者入居施設、企業の関係で各1人の陽性が新たに分かった。感染者はそれぞれ34人、10人、9人となった。このほか、既に公表されている感染者の濃厚接触者または接触者が2人、残る4人の感染経路が分かっていない。
県内では4日午前10時までに、1452件の検査件数が報告され、11人が陽性となった。県内の感染者は累計で3810人となった。
4日現在、治療中の患者は322人(前日比22人減)で、うち重症者は8人(同1人減)。感染者の療養別では、自宅療養が15人(同4人減)、入院は162人(同4人減)、ホテルでの宿泊療養が122人(同14人減)。高齢者施設などが11人(同1人増)。入院か宿泊療養を予定している人は4日午前10時現在、12人(同1人減)となっている。