岡本さん(左)にトキの刺しゅう作品を贈った長原さん=金沢市利屋町

 国指定伝統的工芸品「加賀繍(ぬい)」の伝統工芸士長原久美子さん(77)=金沢市法島町=が、8年前に亡くなった夫孝司さんと共同で手掛けたトキの作品を、いしかわトキ能里の会の岡本孝二代表(76)=同市利屋町(とぎやまち)=に贈った。

 久美子さんは、岡本さんがトキ色の案内板を作ったことを伝える4月26日付の本紙記事を読み、トキ好きの岡本さんに思い出の品を使ってほしいと寄贈を決めた。

 作品は縦15センチ、横60センチのスギの木で、鮮やかなトキの刺しゅうや木の枝が接着剤で貼られている。建築関係の仕事に携わる孝司さんが木を加工して磨き、久美子さんが絹糸の色を変えながら、濃淡を付ける技法「ぼかし繍」で刺しゅうを仕上げた。トキの刺しゅうを施した和紙の額も贈った。

 岡本さんは「トキの体の色が自然の色合いに近く、見ているとほれぼれする」と感謝を伝えた。

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