富山県が業務停止命令を出す方針を固めた日医工の本社=富山市総曲輪1丁目

  富山第一工場の製造対象

 ジェネリック医薬品(後発薬)製造大手の日医工(富山市)が製品の自主回収を繰り返した問題で、富山県が医薬品医療機器法に基づき、同社に約1カ月の業務停止命令を出す方針を固めたことが2日、関係者への取材で分かった。品質管理に問題があったとして富山第一工場(滑川市)などの業務停止を命じる方向で既に同社に通知しており、3日に処分する。

【関連記事 薬の供給不足懸念】

 関係者によると、富山第一工場の製造業務と、同社の製造販売業務を業務停止命令の対象とする方向とみられる。日医工が昨年4月から自主回収した医薬品は延べ75品目で、いずれも同工場の製品だった。2日時点で健康被害は確認されていない。

 県は生産管理体制などの調査を進め、日医工が2日、県に対して意見書を提出した。富山新聞社の取材に対し、石黒雄一厚生部長は「法令に定められた生産手順や管理方法を順守していなかった可能性が大きい」と述べた。

 日医工は今年1月13日までに、高血圧薬や精神安定剤、アレルギー性疾患治療剤など延べ75品目を自主回収した。富山第一工場で製造する医薬品の品質管理体制を見直したところ、一部試験の書類の不備や不適正な試験手順が確認されたとしている。

 同社は取材に対し「2日時点で業務停止命令は受けておらず、コメントはできない」としている。

 同社は「グローバル総合ジェネリック医薬品メーカー」を目指し、世界トップレベルの「超品質」の医薬品を安定供給することを掲げている。自主回収を巡っては、昨年7月に役員ら9人を減給や解任により処分すると発表したが、その後も自主回収が続いた。

 ★日医工(富山市) 医療用医薬品製造販売。1965年設立。資本金233億6千万円。2020年3月期の連結売上収益(売上高)は1900億7600万円。国内の生産拠点は富山第一、第二の2工場をはじめ、北海道、山形、埼玉、静岡、愛知、岐阜に計8カ所あり、海外ではカナダ、米国に生産拠点3カ所を展開する。東証1部。

無断転載・複製を禁じます