市場に並んだブリ。ひみ寒ぶり宣言が遅れている=今月5日、氷見市の氷見魚市場

  ●全国注目の返礼品 書き入れ時迎え

 氷見漁協のブランド魚「ひみ寒ぶり」の出荷開始宣言が遅れ、ふるさと納税でブリの返礼品が「けん引役」となる氷見市が早期の宣言を心待ちにしている。昨年度に富山県内トップの6億円超の寄付を集めた同市では、宣言で全国的に注目が集まり、寄付が増える傾向にある。過去には12月中旬になっても宣言が出ず、返礼品受付を一時停止したこともあり、書き入れ時の12月に入り、願いは切実だ。

 ひみ寒ぶりは、体重など基準を満たしたブリが対象で、氷見漁協などでは安定出荷が見込めると判断した時点で本格出荷を知らせる「ひみ寒ぶり宣言」を出す。今年は6日時点で昨季の11月26日より10日遅くなっている。過去には1月6日(2021年度)、12月25日(14年度)に出たこともあるが、11月20日ごろから12月上旬にかけて出ることが多い。

 氷見市のふるさと納税の寄付は、昨年度、ブリ関連品希望が1億3千万円と全体の約2割を占めた。希望者が全国的な知名度を誇るブリを目当てにふるさと納税のサイトで氷見市を検索し、氷見牛や氷見うどんなどと合わせて複数件の寄付につながる事例もあるという。

 ひみ寒ぶり関連の返礼品は現在38件。1本の三枚おろしや半身、刺身用、かぶら寿司などがある。通年受け付けの冷凍品を除くと、11月だけで約120件の申し込みがあった。ただ、宣言が出ないと、ひみ寒ぶりのブランド名で提供できないため、まだ発送できない状況だ。宣言が1月にずれ込んだ21年度は12月中旬に受け付けを一時停止した。漁は水物と言われるだけに難しい側面がある。

 今年度の寄付額は11月末で3億3198万円で、前年同期を上回るペースとなっている。ただ、国の制度変更に伴う駆け込み寄付で9月が大幅に伸びた一方、10、11月は前年比4割以上減となり、このまま12月以降も反動減が続くことが危惧される。

 12月は昨年度3億円超を記録するなど1年で最も寄付が集中する月であり、市商工振興課の担当者は「反動減を少しでも抑えるため宣言が早く出てほしい」と話す。

  ●「少しずつ来ている」

 氷見魚市場のブリの水揚げは今季まだ安定していない。11月中旬には500本を超す日があったが、下旬以降は低調な日が目立つ。ただ、休市前の12月5日は500本以上が運ばれた。歳暮用にひみ寒ぶりの注文を受けているという市内の鮮魚商は「ブリが少しずつ来ている気がする」と7日以降の宣言に期待する。

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