南砺市は、城端曳山(ひきやま)祭で披露される庵唄(いおりうた)を通じて交流のある東京・神楽坂に、井波彫刻の木彫り猫2体を飾ることを決めた。10日、神楽坂で南砺観光をPRしている「にゃんと市観光協会」の初代会長と「市地域おこし協力猫」の任命式が南砺市役所で行われ、席上、田中幹夫市長が明らかにした。
井波彫刻の木彫り猫は、井波別院瑞泉寺前の商店や工房などに、富山新聞を読むなど多彩な姿の30体が飾られており、観光の目玉の一つとなっている。南砺市が、にゃんと市観光協会とデザインや設置場所について相談した上で新たに2匹を作り、協会に贈る。
神楽坂で毎年開催されている伝統芸能フェスティバル「神楽坂まち舞台・大江戸めぐり」には、城端地域の男衆が参加し、江戸端唄(はうた)の流れをくむ庵唄を披露して好評となっている。
式では田中市長が、同フェス主催団体理事などを務める日置(ひおき)圭子さんを初代会長に、七変化して南砺の特色をアピールする猫のキャラクター「にゃんと氏」を市地域おこし協力猫に、それぞれ任命した。
日置さんは「神楽坂と南砺は、歴史や文化、暮らしを大事に育てていくところが似ている。これからも相思相愛の関係でいたい」と話した。
にゃんと氏をデザインしたイラストレーターおかめ家ゆうこさん(東京)が、城端絹製の裃(かみしも)姿で、にゃんと氏にふんした。四コマ漫画などを通じた発信を強化するという。
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