勝ち越しを決めて喜ぶ地元ファン=富山市呉羽町

 朝乃山の地元、富山市呉羽町の貴船巻公民館では、住民ら13人がテレビを囲み、勝ち越しに歓喜した。関取で唯一、土つかずの今場所。住民らは「全勝優勝やぞ」「この勢いで十両を一気に突破して」と声を上げ、地元の熱気は日に日に高まっている。

 同公民館では本場所中、ファンが集まり朝乃山にエールを送ってきたが、出場停止処分でテレビ観戦の応援は中止に。十両に復帰した今場所から本格的に再開した。

 15日も相撲談義に花を咲かせ、朝乃山が土俵に上がると、「慌てるな」「思い切りいけ」とテレビにくぎ付け。取組では相手に押されてひやりとする場面もあったが、小手投げが決まると、「勝ち越しやー」と喜びを爆発させた。

 「危ない場面でも慌てず慎重な相撲が取れている」。沖村勲さん(82)はこう笑顔でうなずき、「元大関の力は変わっていない。このまま優勝や」と期待を込めた。小林福治さん(73)は無傷の8連勝に「幕内でも十両でも負けなしは朝乃山だけ。この状況に胸を張り、一番一番を大事に優勝してほしい」と話した。

  ●20日に両国へ

 公民館に集まるファンは現地応援も計画しており、13日目の20日に希望者7人前後で向かう。

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