朝乃山(右)が小手投げで豪ノ山を破る=両国国技館

 元大関が初日からストレートで給金を直した。朝乃山が雌伏の時を過ごしていた時期に力を付け、関取に上がってきた若い関取衆と連日、顔を合わせ、会場を沸かせている。新鋭たちは右四つという元大関の万全の形にさせないよう戦略を練り、それぞれの持ち味を生かして挑む。迎え撃つ朝乃山も挑戦者の気持ちで土俵に上がって若手をはね返し、充実感を漂わせた。

 給金相撲の相手となった東十両10枚目の豪ノ山(24)は、朝乃山が謹慎中に新十両を決めた一人だ。今場所は自身最高位の番付で臨む。得意の鋭い突きは、この日も朝乃山が体勢を崩しそうになるほど苦しめた。

 朝乃山は「場所前から若い関取衆と当たると思っていた。場所中、肌で感じて、(若手は)いいものを持っているし、自分も刺激になる」と語り、新鮮な気持ちで土俵に上がれているという。

 朝乃山富山後援会の青木仁理事長も「相手も研究してきており、初めての相手ということでの難しさもあるだろう。ただ、それもこれから上がっていく上で糧になる」と指摘する。

 9日目に対戦する西十両8枚目の北の若(22)も朝乃山不在の昨年初場所で新十両に昇進し、十両上位まで番付を上げていった。元横綱の北の富士勝昭氏が角界に導いたとされる「秘蔵っ子」だ。

 後半戦に向け、朝乃山は「一日一番自分の相撲を思い切って取っていきたい」と決意を込め、花道を引き揚げた。

  ●富豊、勝ち越し王手

 東三段目3枚目の富豊(高岡市出身、金沢学院大附属高OB、時津風部屋)は、西三段目4枚目の周志(木瀬部屋)を豪快なきめ出しで破り、3勝目を挙げて勝ち越しに王手をかけた。落ち着いた相撲で連敗はせず、残り3番に挑む。

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