●子どもの健康支援
プロ野球・楽天の投手を昨季限りで引退し、球団スタッフに転身した釜田佳直さん(29)=小松市出身、金沢高OB=がライフワークとして、夫婦で子どもの健康をサポートする取り組みを始める。健康を足から考える「足育」の普及を目指す妻のりこさん(29)の活動をアドバイザー役として支える釜田さんは「妻への恩返し。野球人生の経験を生かしていきたい」と意気込んでいる。
11年間の現役生活を終えた釜田さん。ドラフト2位で入団し、1年目は20試合で7勝を挙げ、大型ルーキーと脚光を浴びた。だが、その後は手術を繰り返す。2016年に再び7勝を挙げて復活したものの、自慢の剛球は完全に戻らなかった。
けがに苦しんでばかりだった終盤の野球人生。常に隣で支えてくれたのは18年に結婚した岐阜県出身で元客室乗務員の妻だった。「けがさえなければ、もっと活躍する姿を妻や子どもに見せることができたはず」。そんな思いも心に残るが、「自分なりにやり切った。いい野球人生だった」と振り返る。
「引退したら、次は自分が妻を支えよう」と決めていた釜田さん。のりこさんは、子どもの健やかな成長に必要な正しい足のケア「足育」の指導者。今後は教室主宰など普及を目指していく予定で、釜田さんはアスリートの立場から活動をサポートする。
●21日・オンラインで初企画
自宅がある仙台市が拠点で、オンラインの活動も積極的に行う。21日は、のりこさんがオンラインで無料イベント「FOOT&ATHLETE」(北國新聞社後援)を初めて開催する。釜田さんは「野球選手を目指す石川県の子どもたちにも自分の経験が役立てばうれしい」と話している。