2000年9月に南極上空で観測されたオゾンホール(NASA提供)

 2022年10月5日、この年最大になった南極上空のオゾンホール(NASA提供・共同)

 【ワシントン共同】国連環境計画は9日、南極上空のオゾン層が2066年ごろまでに、極端な減少がみられるようになる前の1980年の水準に戻るとの予測を発表した。北極では2045年、他の地域で40年までに回復する見込み。国際協調でオゾン層破壊物質が99%近く削減されており、対策が続くことが前提だとした。

 成層圏のオゾン層は太陽からの有害な紫外線を吸収する。エアコンの冷媒やスプレー缶の噴射剤などに使われた物質「フロン」に破壊され、南極でオゾンホールが発生。皮膚がん増加の懸念も強まり、1987年のモントリオール議定書でフロンなどの生産と消費が禁じられた。

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