朝乃山(右)が突き出しで千代栄を破る=両国国技館

朝乃山

 大相撲初場所(両国国技館)2日目の9日、西十両12枚目の朝乃山(富山市呉羽町出身、富山商高OB、高砂部屋)は、東十両11枚目の千代栄(九重部屋)を突き出し、初日から2連勝とした。得意の右四つの形にはなれなかったが、危なげない相撲で元大関の貫禄を見せつけた。

 呼吸が合わず、2度目の立ち合い。朝乃山は右でかち上げ、左で起こすと、突きを繰り出しながらぐいぐいと前進し、そのまま突き出した。鋭い踏み込みでまわしにこだわらず、相手に何もさせずに完勝し、場内を沸かせた。

 取組後のリモート取材に対し「初日は相撲が硬くて前に出られなかった。前に出る相撲を取るという気持ちだった」とうなずいた。

 NHKでテレビ解説を務めた鶴竜親方(元横綱)は前に出るいい相撲だったと評価し「気楽に、変なプレッシャーを考えずにしっかりやっていけば(幕内に)戻っていくと思う」と語っていた。

 3日目は西十両14枚目の白鷹山(高田川部屋)と対戦する。

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