晴れやかな表情で式典会場に向かう若者=金沢市石引4丁目

 今年の「二十歳のつどい」の出席者は、昨年4月1日の改正民法施行に伴い、法律上では9カ月以上前に成人となった。成人年齢の引き下げで各種契約が自らの責任で結べるようになったことでクレジットカードを手に「大人」を自覚する学生がいる一方で、投票を経験しても「あまり実感がない」と答える出席者もいた。

 金沢市辰巳町出身で名古屋市で学生生活を送る喜田琴子さん(20)は「クレジットカードを作るなど成人して自分の責任が大きくなったと感じる。自立した大人になりたい」と語った。

 同市味噌蔵地区の式典に臨んだ北陸大2年の吉田皓祐さん(19)は「クレジットカードが使えるようになり、とても便利に感じている。いろんな契約が自分でできるようになったことで、行動範囲が広がったと思う」と話した。

 成人年齢の引き下げにより、自己の判断で契約できる以外にも10年有効のパスポート取得が可能になったり、裁判員に選ばれる対象にもなり得たりすることになった。金沢市松寺公民館の式典に出席した大学生の北川智基さん(20)は「18歳で人の刑罰を決める場に立つのは、適当かどうか疑問だ」と述べた。

 一方、金沢市法光寺町の金沢星稜大2年、竹内麻捺さん(20)は昨年の参院選で投票を経験したが、「メリットもデメリットも特に感じたことはない」と語った。

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