第2次世界大戦後のシベリア抑留で強制労働を科され、収容所(ラーゲリ)で亡くなった島根県西ノ島町出身の山本幡男さんが家族に宛てた遺書が、松江市の「レインボープラザ」で展示されている。主人公として描かれた映画「ラーゲリより愛を込めて」の公開に合わせ、町民有志が企画した。31日まで。
ソ連の捕虜となった山本さんはラーゲリに連行され、極寒の中、重労働に従事した。過酷な環境でも「帰国の日は必ず来る」と仲間に生きる希望を語り続けた。だが9年に及ぶ抑留生活でがんを患い、1954年にラーゲリの病院で息を引き取った。45歳だった。
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