初市の競りに掛けられたブリ=氷見市の氷見魚市場

 氷見市の氷見魚市場は4日、2023年最初の競りとなる初市を行った。ブランド魚「ひみ寒ぶり」701本が運び込まれ、まずまずの出足となった。今季は市場開場日の1日平均が643本と堅調に推移。累計漁獲は1万8668本となり、2季ぶりの2万本が視野に入ってきた。

 今季は22年11月26日に「ひみ寒ぶり宣言」が出て出荷を開始。12月22日には「大不漁」だった昨季の1万1013本を超えた。同26~28日まで3日連続で1千本超えを記録し、漁獲数を伸ばしている。

 例年は漁獲が極端に落ち込む時期があるが、今季はゼロを記録したのは1日のみ。ひみ寒ぶり宣言が1月にずれ込んだ昨季は、書き入れ時の12月に、ひみ寒ぶりを提供できなかった。氷見市内の飲食店や旅館・民宿は魚を安定的に確保できることに安堵感が出ている。

 ただ、豊漁だった20年度は初市の段階で3万本を超えており、氷見漁協の担当者によると、今季は豊漁とはいえない状況という。身の細い魚が例年に比べて目立つため、ふさわしくない魚は除外して、ブランド維持に腐心している。

 初市では、メジマグロやフクラギ、スルメイカ、サバ、フグなども競りに掛けられた。

無断転載・複製を禁じます