海外に住む被爆者が援護手当を受給する道を開いた韓国人被爆者の郭貴勲氏(98)=韓国原爆被害者協会名誉会長=が脳出血のため韓国・広州市の病院で昨年12月31日に死去したことが1日、分かった。「韓国の原爆被害者を救援する市民の会」の市場淳子会長が明らかにした。
韓国の師範学校在学中、旧日本軍に徴兵され、広島に渡り被爆した。戦後「被爆者はどこにいても被爆者」と訴え、日本政府に援護手当の支給を求め提訴。2002年、海外在住の被爆者にも健康管理手当の受給資格を認めた大阪高裁判決が確定し、国内外の被爆者の格差是正が進んだ。
無断転載・複製を禁じます