青色をデザインに取り入れたSEKAI HOTEL高岡のイメージ(クジラ提供)

 高岡駅前の旧文苑堂書店駅前店(高岡市末広町)が23日、「SEKAI HOTEL(セカイホテル)高岡」の中核施設としてオープンする。住宅再生やホテル運営を手掛けるクジラ(大阪市)が建物をリノベーションした。同社はコロナ禍で開発を休止していたが、今秋に再開し、開業準備を進めていた。周辺の空き家も順次、宿泊施設とする計画で、客室が分散する「まちごとホテル」の構築を目指す。

 旧駅前店は、藤子・F・不二雄さん(高岡市出身)や藤子不二雄Ⓐさん(氷見市出身、元富山新聞記者)が少年時代に通った店として知られる。19年5月の閉店後、空き店舗状態となっていた。ホテルは3階建てで、フロントと客室を整備し、「文苑堂書店」の看板を残した。

 高岡は雨晴海岸など「柔らかさあふれる青の街」であるとして、ホテルのデザインにも青色を取り入れた。富山で使われる言葉「やわやわ」と組み合わせた「やわやわブルー」をホテルのコンセプトとして採用した。観光客に青をテーマとした観光体験を提供する。

 クジラは大阪府内に「まちごとホテルSEKAI HOTEL」のブランド名で2拠点を運営し、高岡は全国展開の第1弾となる。

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