10月31日のハロウィーンに合わせ、仮装姿の若者らでにぎわった日曜日の金沢市片町の夜の人出が、2年連続で新型コロナウイルス感染拡大前と比べ、50%以上増えたことが1日、石川県への取材で分かった。いずれも金沢マラソンの開催日だった。年間通してもコロナ前の基準を上回る日は限られており、マラソンで多くの県外客が訪れたことが最大の要因とみられる。
県はNTTドコモからデータの提供を受け、午後10時の片町の人出をコロナ前と比較する形で毎日発表している。
県によると、今年のハロウィーン前日の10月30日(日曜日)の人出はコロナ前との比較で54%増加し、当日31日は1%減少した。昨年は31日(日曜日)が52%増、30日が19%減で、コロナ流行「元年」の2020年は31日(土曜日)が12%減、30日が36%減だった。
50%以上増加した2日間に共通するのは、金沢マラソン当日の日曜日であることだ。同マラソンは20年、第6回大会がコロナの影響で初めて中止となり、21年10月31日に第7回、今年10月30日に第8回がそれぞれコロナ対策の下で開催された。
今年の大会では、全国各地から集まった1万2013人が秋晴れの城下町を駆け抜け、沿道では12万2千人が応援した。県の担当者は、2年連続で増加した要因について「金沢マラソンで県外から多くのランナーたちが来られたことが大きいのでないか。ハロウィーンと重なった影響もあるかもしれない」としている。
県によると、今年に入って片町の人出がコロナ前の水準を上回ったのは、5月3日(9%)、4日(2%)、8月14日(33%)、10月30日のみで、それ以外は全て減少した。昨年12月28~30日もそれぞれ20、36、33%と3日連続の増加だった。