防衛省によると、9日未明、北朝鮮から日本海へ2発の弾道ミサイルが発射された。いずれも日本の排他的経済水域(EEZ)の外側に落下したと推定される。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の可能性も含め、同省が分析を進めている。
ミサイル発射について、9日午前3時ごろ、井野俊郎防衛副大臣が記者団に説明した。
それによると、ミサイル2発は1時47分ごろと53分ごろ、北朝鮮東岸付近から東方向に発射され、日本海に落下した。いずれも最高高度約100キロで、350キロ程度飛翔したと推定される。航空機や船舶からの被害報告は確認されていない。
岸田文雄首相はミサイル発射を受け、▽情報収集、分析に全力を挙げ、国民に迅速、的確な情報共有を行うこと▽航空機、船舶等の安全確認を徹底すること▽不測の事態に備え、万全の態勢をとること―の3点を指示したという。
北朝鮮によるミサイル発射は今年に入って25回目で、9月末以降は7回と異例の頻度で続いている。井野副大臣は「一連の北朝鮮の行動は我が国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすもので、断じて容認できない。北朝鮮には北京大使館を通じて厳重に抗議し、強く非難した」と述べた。
北朝鮮は、10日に朝鮮労働党の創立記念日を控えている。
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