文化の継承支援を誓った石川伝統芸能支援経済人会議の設立総会=金沢市内のホテル

  ●金沢・山中の芸妓、邦楽舞踊家を対象に

 郷土が誇る伝統芸能を次代につなぐため、担い手を支援する「石川伝統芸能支援経済人会議」が4日、発足した。金沢市の金沢東急ホテルで設立総会が開かれ、地元経済界が結束し、至芸を守り育てることを誓った。金沢のひがし、にし、主計町(かずえまち)の三茶屋街と山中温泉の芸妓衆、地元を拠点とする邦楽舞踊家を支援対象とし、奨励金を贈ることを決定した。

  ●飛田会長「本格支援の第一歩」

 経済人会議は金沢商工会議所と金沢経済同友会、一般財団法人石川県芸術文化協会が連携して設立され、企業経営者を中心に211件の会員申し込みがあった。

 経済人会議の会長に県芸術文化協会の飛田秀一会長、理事長に金沢商工会議所の安宅建樹会頭が就任した。副理事長には北村哲志金沢商工会議所副会頭、砂塚隆広金沢経済同友会代表幹事が就き、計71人が理事に選出された。顧問には馳浩知事、村山卓金沢市長が就いた。

 飛田会長はあいさつで、これまでの芸妓支援は県と金沢市による助成金が中心で、経済人はその助成金を手渡す「プレゼンター」にとどまっていたと指摘した。その上で「会議の設立は経済人による本格的な支援の第一歩になる。伝統芸能の保存に向けて応援を続けていきたい」と意義を語った。

 続いて登壇した安宅理事長は「息の長い取り組みとして支援の輪を広げたい」と述べた。

 今年度の事業計画として、三茶屋街の芸妓に1人当たり年37万円の奨励金を交付し、新人(1~3年)は10万円、65歳以上は2万5千円をそれぞれ加算することを決めた。伝統芸能の伝承、発展に尽力する邦楽舞踊家に年10万円、山中温泉で活動する芸妓に年10万円の奨励金をそれぞれ贈る。

 さらに、茶屋街の活動拠点となる検番は計画的な修繕が必要とされていることから、整備積立金を造成する。

 8月30日に金沢市内のホテルで、通常総会と、芸妓が素囃子を披露する会員交流会を開催する。

 三茶屋街の芸妓衆は、北陸新幹線開業2年後の2017年には46人に達した。しかし、新型コロナの影響でお座敷が激減し、現在は33人にまで減少。28日には主計町で新花が誕生するものの、芸能継承に向けては手厚い支援が求められていた。

【役員・会員名簿】

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