県内の最高路線価を維持した金沢駅東広場通り周辺

 1日に公表された1月1日時点の路線価で、石川県内で最も高かった金沢市堀川新町の金沢駅東広場通りは1平方メートル当たり89万円だった。前年比マイナス3・3%と、下落率は都道府県庁所在地の最高路線価で4番目に大きい。金沢駅周辺のホテル開発が一巡し、2年連続のマイナスとなったが、下げ幅は縮小。新型コロナによる行動制限がなくなり、足元では人出が戻ってきており、関係者は「ここから回復を」と期待感をにじませた。

 金沢駅東広場通りは、13年連続で県内の最高路線価となった。昨年1月1日時点の同所の路線価は、前年比マイナス4・2%の1平方メートル当たり92万円で、都道府県庁所在地別にみた下落率の順位は7番目だった。

 石川県不動産鑑定士協会の小西均会長は金沢駅周辺の土地需要について「北陸新幹線開業以降、好調だっただけに、ホテル開発が一巡した打撃は大きい」と指摘。デベロッパーの間では金沢駅周辺をホテル用地からマンションの開発用地としてみる向きが強まっている。

 駅周辺では野村不動産(東京)などが北安江3丁目で「プラウドシティ金沢」、穴吹工務店(高松市)が広岡2丁目で「サーパス広岡」(仮称)の開発を進めている。マンション用地は、ホテルに比べて取引価格の水準が相対的に低いとされるが、土地に対する需要は底堅く、下げ幅縮小の一因になったとみられている。

 不動産関係者からは、インバウンド(訪日外国人観光客)を含め、観光客の回復を期待する声が出ている。不動産業などを展開するエステックホールディングス(金沢市)の武部勝社長は「東京の観光客から、北陸新幹線ですぐに行ける金沢の人気は相変わらず根強い。観光需要さえ回復すれば地価はしっかり戻ってくる」との見方を示した。

  ●富山駅前はプラスに

 今回の公表分では、富山市桜町1丁目の駅前広場通りがプラス2・0%の50万円で、上昇率は全国12位(前年9位)だった。福井市中央1丁目の福井駅西口広場通りは前年と横ばいの33万円で、同16位(前年4位)となった。

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