10月開業を目指して建設が進む楽土庵=砺波市野村島

初会合であいさつする林口プロデューサー(右)=砺波市のとなみ散居村ミュージアム

 ●「水と匠」、砺波で初会合

 観光誘客を通じて地域振興に取り組む県西部観光社「水と匠(たくみ)」(高岡市)は23日、砺波市野村島のアズマダチ古民家を改修し、10月に開業する宿泊施設「楽土庵(らくどあん)」の宿泊料の一部を、屋敷林(カイニョ)保全団体の活動支援に充てる方針を明らかにした。10月と12月に散居村の歴史や文化に触れられる体験型のモデルツアーを実施し、訴求力のあるソフトの再構築を図ることも決めた。

 観光庁の採択を受け、「散居村のアップデート(更新)活用検討」「体験コンテンツの開発」をテーマにした事業に取り組む。

 23日、砺波市のとなみ散居村ミュージアムで、高岡、砺波、南砺、小矢部市、JA、ボランティア団体など観光や散居村の関係者ら約30人が出席し、連携に向けた初会合が開かれた。水と匠の林口砂里プロデューサーが「楽土庵を拠点に、観光振興だけでなく、散居村の価値を継承する事業に取り組みたい」とあいさつした。宿泊料収入の2%を散居村の保全活動に充てる考えを説明した。

 楽土庵は1日3組が宿泊でき、1泊2食で4~5万円の宿泊料を予定する。イタリア料理レストランや地元産品の販売店を備える。

 散居村のアップデートとして、屋敷林のボランティア団体を後押しするほか、楽土庵では屋敷林から出る落ち葉のペレットや薪を暖房に活用し、散居村の農業体験で収穫したコメを料理に使用する。

 コンテンツ開発の一環として実施するモデルツアーでは、インバウンド(訪日客)の増加を見据え、国内在住外国人や海外客を対象にする旅行会社の担当者らを招き、物づくりや文化、農業体験を通じて散居村の魅力を知ってもらえるソフトを考案する。

 会合では、高齢者宅の屋敷林の管理活動に取り組む砺波市の「カイニョお手入れ支援隊」の松田憲代表が「支援隊の活動だけでは限界がある。地域で管理する仕組みが必要だ」と指摘した。8月に第2回会合が開かれる。

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