●「流体」影響強まる?

 3日午後1時29分ごろ、珠洲市で最大震度3の地震があった。午前0時22分ごろにも震度2を観測した。今年に入って奥能登を震源地とする震度1以上の地震は計70回となり、約5カ月で昨年1年間に観測した回数と並んだ。群発地震は珠洲市北部で活発化し、発生頻度が増しており、専門家は今後も大きな揺れが起きる可能性があるとして注意を呼び掛けている。

 群発地震を調査している金大の平松良浩教授(地震学)によると、珠洲の地震は2018年頃から体に感じない微少な揺れが始まり、20年12月頃に頻発するようになった。

 今年に入って1月6回、2月6回、3月22回、4月18回、5月15回、6月は3日までに3回発生した。そのうち震度3が9回、震度4が4回となり、収束の兆しは見えない。

 平松教授は「珠洲の東西南北のエリアで見ると、特に北で地震が活発となっている」と指摘。能登半島の地下で液状とみられる何らかの「流体」が膨張し、周辺の岩盤に圧力を掛けていることが群発地震の原因とみており、「北側でその影響が強まっているのではないか」と推測した。

 流体が断層面に入り込んで断層が動きやすくなっていることも考えられるという。地震は数年以上続く可能性があるとして、平松教授は「引き続き震度4、5の揺れにも注意が必要だ」と話した。

 震源が集中する珠洲市民の不安は高まっており、飯田町の自営業北川伸夫さん(69)は「半年もたたずに70回も地震が起きるのは気味が悪い」と語った。大宮準司市危機管理室長は「家具の固定といった備えの重要性を市民に説明して注意を呼び掛ける」とした。

 午後1時29分ごろにあった地震の各地の震度は次の通り。

 ▽震度3=珠洲市正院町▽震度2=珠洲市大谷町、能登町松波▽震度1=輪島市鳳至町、珠洲市三崎町、穴水町大町、能登町宇出津

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