洋画の秀作をじっくりと鑑賞する金沢学院大附属高の生徒=28日午前9時45分、金沢市の石川県立美術館

 第8回日展金沢展(北國新聞社、日展、日展石川会主催)は28日、金沢市の石川県立美術館で一般公開が始まった。日本を代表する作家陣が日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の5部門に寄せた秀作339点がきらめくような美を放ち、4年ぶりの巡回展を待ち望んでいた美術ファンの心をとらえた。

 日展は、1907(明治40)年に始まった「文展」を前身とする国内最大規模、最高水準の総合美術展。金沢展は、昨秋に東京・国立新美術館で開かれた本展の巡回で、コロナ禍による中止を経て、2018年以来の開催となる。

 工芸美術の展示室では、日展顧問の大樋陶冶斎さん(金沢市)が中近東を旅した思い出を基に手びねりで造形した「令和の生命の木2021」が展示され、円熟の境地を示した。理事を務め、昨年に死去した武腰敏昭さん(能美市)の遺作「王道如竜首(おうどうりゅうしゅのごとく)」は、独自の澄んだ釉薬(ゆうやく)使いで皿に大迫力の竜を描き出している。

 奥田小由女(さゆめ)理事長ら全国で活躍する重鎮の意欲作も並び、日展の高いレベルを印象付けた。

  ●金沢学院大附属高70人が団体鑑賞

 金沢学院大附属高芸術デザインコースの1~3年生約70人は一番乗りで団体鑑賞した。引率の青木良識教諭(日展会友、洋画)は自作などを生徒に解説し、「日展は写実がテーマであり、普段の生活から意識を高めていくことで繊細な表情などが描けるようになる」と生徒に助言した。

 魚や花を描くのが好きという1年の橋本愛芽(あめり)さん(15)は「すごい画家の作品ばかり。自分なりのテーマを長く描き続けるのは大変なことだと思う」と感銘を受けた様子。宮崎藍衣(あおい)さん(15)も「青木先生のように、パッと見て誰の絵か分かるような個性ある作品を描けるようになりたい」と意欲をみせた。

 会期は6月19日まで。入場料は一般千円、中高生700円、小学生400円。

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