金沢市が再活用に取り組む旧森紙店=野町1丁目

 金沢の市街地で唯一残る板葺き石置き屋根の町家「旧森紙店」(野町1丁目)の再活用に向け、ニューヨークに拠点を置くワールド・モニュメント財団(WMF)などが24日までに、市の保全事業に対する支援を決めた。市は4年間で計約2千万円の援助を受ける。

 市によると、旧森紙店は江戸末期に建てられた木造2階建ての町家建築。板材を石で固定する石置き屋根が特徴で、1983(昭和58)年に市指定保存建造物の第1号に指定された。

 市は2015年、町家が面する国道157号の拡幅に合わせ、空き家となった建物を取得。解体せずに動かす「曳き家」の技法で6メートル後方に移動、保存してきた。

 WMFは世界各国の政府や民間団体などと協力し、文化遺産の保護活動に携わっている。旧森紙店の建造物としての歴史的価値や、商家として地域に果たしてきた役割の大きさに関心を持ち、支援を決めた。米・フリーマン財団から資金援助を受ける。

 市は6月以降にWMFと協定を結ぶ計画で、庁内にWMFのアドバイザーを交えたプロジェクトチームを結成し、今年度内に町家の活用方針を固める。

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