田植えイベントを企画した浅見さん=氷見市触坂

 氷見市触坂に2018年に夫婦で移住した浅見直希さん(41)=東京都出身=が耕作放棄地を再生して無農薬・無化学肥料による自然農業に取り組んでいる。「天然ファーム 藝術農民」の屋号で、農業体験や農家の暮らしを会員制交流サイト(SNS)で発信。過疎が進む中山間地域の交流人口拡大に一役買う。21日には今年度初イベントとなる田植え体験を行った。

 浅見さんは京大卒業後、ウェブマガジン制作などを経験。地方の生活に興味があったことから、妻裕子さん(41)の実家がある射水市に近い氷見市に移り住んだ。触坂に移った後、農業を生業にしたいと考え、県の農業カレッジなどで研修を積んできた。

 自然農業ではコシヒカリやイセヒカリのほか、古代米に挑戦。野菜や果樹にも取り組み、今年度からネット販売を始める計画だ。行政の支援が得られる新規認定就農者を目指す。

 浅見さんは集落の会合や行事に参加。消防団にも入り、地域に溶け込んだことで、耕作放棄地を少しずつ任されるようになった。農機具などの提供を受ける。

 21日の田植え体験には、とやま農業・農村サポーターを含め市内外から18人が集まり、浅見さんと泥にまみれながら手植えした。

  ●簡易宿泊所も検討

 浅見さん夫婦は農産物の加工・商品化のほか、移住体験を視野に入れた簡易宿泊所も検討する。2人はチェロとクラリネット奏者でもあり、演奏会など芸術・文化事業にも意欲を見せる。「移住希望者や地域住民を巻き込んで、人が交わり、響きあうような農村にしたい」と話している。

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