ラッパの音色が響く中、勇壮に練る神輿=21日午前11時55分、JR美川駅前

 白山市美川南町の藤塚神社の春季例大祭「おかえり祭り」は21日開幕し、神輿(みこし)と台車(だいぐるま)が3年ぶりに巡行した。高らかなラッパの音色が響く中、豪華絢爛(けんらん)な台車が進み、沿道には大勢の見物客が訪れた。

 巡行ルートは、祭りが現在の形になった約300年前から初めて変更され、東西2通りに分けられた。地域全体を回っていた従来より距離と時間を短縮し、住民の負担を軽くする。神輿と台車は東ルートを回り、西ルートは御幣などを付けた「神籬(ひもろぎ)」が巡った。

 「神幸祭(しんこうさい)」と呼ばれる初日は、藤塚神社で紋付きはかま姿の美川校下青年団員らが団歌で士気を高めた。神輿に続いて、台車13台が「ギィー」と独特のきしみ音を伴いながら藤塚神社を出発。JR美川駅前の交差点では、美川小児童14人の「ラッパ手」が力強い音色を響かせた。ラッパ手が不足する中、初めて小学生が大役を果たした。

 おかえり祭りは藩政期から続く石川県無形民俗文化財で、北前船の寄港地として栄えた港町の歴史を今に伝える。最終日の22日は「還幸祭(かんこうさい)」として、美川浜町の御旅所から今年の「おかえり筋」の美川和波町を通って藤塚神社に戻る。

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