ろうそくの薄明かりの中で奉納された燭光能=高岡市の瑞龍寺

 高岡開町の祖で加賀藩2代藩主前田利長の遺徳をしのぶ「利長忌」が20日、菩提寺(ぼだいじ)である高岡市の国宝瑞龍寺で営まれた。ろうそくの薄明かりの中で能を演じる「燭光能(しょっこうのう)」が厳かに奉納され、参拝者が幽玄の美に浸った。

 利長の位牌(いはい)を安置する法堂で追善法要が営まれ、四津谷道宏住職らが読経した。燭光能は高岡能楽会と金沢能楽会の会員らが平忠度(たいらのただのり)の和歌を題材にした「忠度」を披露した。

 重要無形文化財保持者の大坪喜美雄師がシテ方を務め、笛や鼓の音色が響く中、自分の歌が「詠み人知らず」とされてしまった忠度の和歌への思い入れと、岡部六弥太(おかべのろくやた)との組み合いの様子を演じた。

 利長の命日は1614(慶長19)年5月20日で、燭光能は利長の33回忌に3代藩主利常が金沢の能楽師を招いて能を奉納したのが始まりとされる。

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