スイカ、イコカなど全国交通系ICカードの利用が導入される城下まち金沢周遊バス=金沢市広坂1丁目

 ●金沢市に財政支援要請

 北陸鉄道(金沢市)は17日、観光客向けに金沢駅を発着し市中心部を周遊するバス路線に、「Suica(スイカ)」「ICOCA(イコカ)」など全国交通系ICカードを年内に導入する方針を明らかにした。同日、宮岸武司社長が市役所に村山卓市長を訪ね、機器設置への財政支援を要請した。市民利用が多い他の路線バスも今後導入を検討する。コロナ禍で利用客の落ち込みが続くなか、サービスの向上を図る。

 対象は「城下まち金沢周遊バス」で、金沢駅東口を発着する右回り、左回りの2ルートがあり、運賃は一律200円。金沢21世紀美術館や近江町市場、尾山神社前などに停車する。

 北鉄のバスは現在、独自のICカード「ICa(アイカ)」のみに対応しているが、周遊バスはアイカも使えず、支払いは現金かフリー乗車券となっている。

 北陸新幹線開業以降に急増した観光客からは、JRのスイカ、イコカなどが使えず不便を感じるとの声が寄せられており、北鉄は周遊路線に使っている7台に、首都圏私鉄の「PASMO(パスモ)」などを含め全国交通系ICカード10種に対応した読み取り機械を設置する計画だ。

 費用は数千万円程度になるとみられ、3分の1は国が補助し、残り3分の2は市と北鉄が協議して負担割合を決める見通し。村山市長は「議会に理解してもらい予算化したい。市としてもぜひ導入してほしい」と協力する考えを示した。

 宮岸社長は「観光客は徐々に戻ってきており、反転攻勢の大きな目玉になる」と期待を込めた。

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