北陸鉄道(金沢市)が観光客向けの一部バス路線を対象に、「Suica(スイカ)」「ICOCA(イコカ)」など全国交通系ICカードの導入を検討していることが15日、分かった。北鉄のバスはこれまで同社独自のICカードしか使えず、観光客などから改善を求める声が上がっていた。

  ●17日、金沢市に協力を要請

 17日、北鉄の宮岸武司社長が市役所に村山卓市長を訪ね、導入に向けた協力を要請する。

 現在、北鉄のバスは独自のICカード「ICa(アイカ)」のみに対応している。北陸新幹線開業以降、急増した観光客からはJRのスイカ、イコカなどが使えず、不便を感じるとの声が寄せられていた。

 スイカは累計発行枚数が8千万枚超、イコカも2千万枚を超えており、全国交通系ICカードの導入は、利用者の利便性向上につながる一方で、読み取り機の設置など新たな設備投資が必要となる。

 北鉄は2022年3月期連結決算が2期連続の赤字となる見通しで、コロナ禍による乗客激減や燃料価格の高騰もあり、厳しい経営を強いられている。このため、金沢駅発着で兼六園周辺を経由するバスなど、観光客の利用が多い路線を中心に導入の検討が進むとみられる。

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