地元作家らの意欲作を鑑賞する開場式の出席者=加賀市美術館

 第78回現代美術展加賀展(一般財団法人県美術文化協会、北國新聞社、加賀市など主催)は29日、県内巡回展のトップを切って加賀市美術館で始まった。美術工芸王国石川の粋を集めた会場には、市内在住・出身者の作品62点も並び、ふるさとに「凱旋(がいせん)」した意欲作を愛好家らがじっくりと鑑賞した。

 日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の6部門で、委嘱作や一般公募の入賞作など計123点が展示された。美術文化大賞・県芸術文化協会会長賞に輝いた山元健司さん(輪島市)の工芸「斑(はん)(elements)」の前では大勢の来場者が足を止めて見入った。

 会場には、一般の部で加賀市長賞を受けた薮内京子さん(加賀市)の書「葉の光」をはじめ、今回新入選した4人の地元作家らの秀作が飾られ、長谷川清館長が作品解説を行った。

 毎年、金沢市の県立美術館と金沢21世紀美術館で現代美術展を鑑賞した後、加賀展にも足を運ぶという蔭田智恵子さん(76)=小松市符津町=は「巡回展は地元作家の作品をゆっくり見られる。今年も作品から作家の顔が浮かんできた」と笑顔を見せた。

 開場式では、宮元陸市長が「石川県が日本や世界に誇れる美術展巡回展を加賀市で幕開けできるのは大変光栄だ」と喜び、久保幸男北國新聞社取締役事業開発担当もあいさつした。稲垣清也市議会議長が祝辞を述べた。川北良造県美術文化協会副会長(木工芸人間国宝)が加わってテープカットを行った。

 会期は5月10日までで、同2日に川北良造氏、県美術文化協会常任委員の川北浩彦氏、今回新入選した川北浩嗣氏の3世代によるギャラリートークが開催される。入場料は一般400円、75歳以上200円、団体300円、高校生以下と障害者は無料となる。

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