オペラ「滝の白糸」の名場面を届け浪漫の世界に誘う地元声楽家=金沢市の北國新聞赤羽ホール

 「いしかわ・金沢風と緑の楽都音楽祭2022」(北國新聞社特別協力)は28日、「ロマンのしらべ」をテーマに始まった。金沢市の北國新聞赤羽ホールで開かれた前夜祭では、地元声楽家らが金沢の文豪泉鏡花原作のオペラ「滝の白糸」のハイライトを披露。金沢を中心とする北陸三県が浪漫(ろまん)に染まる8日間の幕開けを告げた。

 オペラは、北陸を舞台に太夫と書生の純愛を描く鏡花の小説「義血侠血(ぎけつきょうけつ)」を原作に、2014年に初演された金沢委嘱作品。

 主人公の太夫・滝の白糸を金沢出身のソプラノ木村綾子さん、書生・欣弥をテノールの高柳圭さんが演じた。白糸と欣弥が再会する場面では、2人が「あなたなしには生きられぬ」と言葉を重ね、いちずな愛を歌い上げた。

 バスの森雅史さん(高岡出身)演じる南京出刃打ちのたくらみで、白糸が人をあやめる場面や、メゾソプラノ鳥木弥生さん(七尾出身)演じる欣弥の母が、法廷で白糸に感謝の言葉を切々と歌うアリアなど名場面が再現され、聴衆を浪漫の世界にいざなった。

 テノール近藤洋平さん(砺波出身)が、語りと口上を務めた。岩渕慶子さんのピアノ伴奏、金沢オペラアンサンブルの歌声が舞台を支えた。

 楽都音楽祭は5月5日まで有料、無料の約160公演を繰り広げる。29日は午前10時半から県立音楽堂、午前11時から金沢港クルーズターミナル、JR高岡駅、福井駅、富山県美術館で開幕のファンファーレが響く。

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