珠洲の海岸で回収された大量の注射器と注射針=珠洲市野々江町

 ●医療用、未使用品か

 石川県内の海岸に大量の注射器が漂着している問題で、珠洲市の海岸では27日、新たに1377本の注射器と注射針が見つかった。ほとんどがロシア語で「医療用」と表記されており、医療現場でよく使用されるタイプとみられるが、流れ着いた原因はいまだ不明。県や市は見つけても不用意に触ったりしないよう注意を呼び掛けている。

 27日は、珠洲市と県の職員、珠洲建設業協会のメンバーが海岸線を巡回して回収した。真浦海岸から禄(ろっ)剛(こう)埼(さき)灯台までの外浦で1062本、禄剛埼灯台から恋路海岸までの内浦で315本が確認された。

 ●「一般的に使用」

 注射器にはロシアのメーカー名が記され、包装には製造年月日とみられる「2021・10・15」との表記がある。未使用品とみられる。

 長さ10センチ、直径1センチほどの注射器が多く、金大附属病院の蒲田敏文院長は「一般的に一番よく使われる注射器であり、栄養剤の注入や薬を混ぜる際にも用いられる」との見方を示す。

 県によると、3月以降、県内の市町で回収した注射器などは3500本に上り、石川のほか、京都や兵庫、鳥取、島根の海岸でも同じような注射器が見つかっている。石川を管轄する在新潟ロシア連邦総領事館(新潟市)の担当者は「注射器の漂着は把握していない」とし、船などから注射器が海に流れ出たという情報もないと説明した。

 大型連休には、海沿いの道の駅「すず塩田村」や「垂水(たるみ)の滝」に多くの観光客が訪れることが見込まれる。県珠洲土木事務所は週1回のパトロールを続ける予定で、担当者は「注射器を見つけたら、すぐに連絡してほしい」と話している。

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