輪島市の新型コロナワクチンの3回目接種で、20~90代の男女126人が、誤って保管期限を最長9日間過ぎたワクチンの接種を受けたことが22日、分かった。ワクチンの保管期限は1カ月とされているが、市が、個別接種を行う市内の医療機関で余った分を別の医療機関へ提供した際、十分な説明をしていなかったのが原因。市は、誤接種を受けた人の経過観察を続け、無料で抗体検査を行う。

 市によると、誤接種は4月8~16日に個別接種を実施した市内医療機関で起きた。使用されたワクチンはファイザー社製で、同8日午前8時40分が期限だった。接種時点で1~9日間、期限を過ぎていた。

 ファイザー社製ワクチンは冷凍状態で自治体に供給される。輪島市の場合、市役所と市立輪島病院の冷凍庫で保管、接種計画に沿って冷凍庫から取り出し、医療機関へ配送する。保管期限は冷凍庫から取り出した時点から起算される。

 誤接種されたワクチンは3月8日に市役所から配送された。当初、別の医療機関に届けられたが、接種希望者が想定より少なく余ったため市が引き取り、同22日に今回の誤接種が起きた医療機関に提供した。この際、保管期限が伝えられず、医療機関側は、受け取った日から1カ月間が保管期限と誤認したという。

 市は126人に電話で連絡を取り、体調確認を行った。21日に謝罪文と抗体検査の案内を発送した。1人が喉の痛みなどを訴えているが、誤接種との因果関係は分かっていない。

 市は再発防止策として、余った未利用のワクチンを医療機関に提供する際は、容器に使用期限を記入することなどを決めた。坂口茂市長は「心よりおわび申し上げる。再発防止を徹底するとともに、体調について不安な方には継続的な支援を行う」とコメントした。

 同様の事例は全国で報告され、昨年10月に白山市の個別接種で男女5人が期限切れワクチンを打った。

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