古道具店の店構えを確認する小西さん(右)=南砺市井波

空き家を改修した店内

 南砺市井波の八日町通りで15日、明治初期の建築とみられる空き家を活用した古道具店がオープンした。店は国登録有形文化財「齋賀家住宅」を含む町屋5軒が棟続きとなった一角にあり、地元の小西勝さん(77)が瑞泉寺前の伝統的な町並みとにぎわいを維持しようと自己資金で開設した。店内には井波の旧家の蔵から集めた品が並び、小西さんは「井波の文化を伝える場にしたい」と意気込んでいる。

 店名は「古道具 そときち」。古美術店と不動産業を営んできた小西さんの亡父で、いずれも創業者だった外吉さんの名を付けた。井波の古美術店「蒐古堂(しゅうこどう)」の姉妹店となる。

  ●腐食床など改修

 店舗となった空き家「旧秋井邸」は木造2階建てでこれまで塩店、乾物店、木彫刻工房として使われてきた。小西さんが購入し、シロアリの駆除や腐食した床の改修を進めたほか、傷やしみが残る床材を陳列棚やカウンターに再生するなど元の素材を生かした。

 茶わんなどの陶器をはじめ、木彫刻、掛け軸、びょうぶが、1階和室も使って展示されている。安価な値段設定を心掛けたといい、商品以外も観光客や愛好者に見てもらおうと、外吉さんが発掘に携わった縄文土器の破片や、初期伊万里の破片を並べた。

 松尾芭蕉の弟子で瑞泉寺11代住職の浪化(ろうか)上人ら住職3人の書をまとめた掛け軸もあり、小西さんは「説明して歩くのが私の仕事やと思っている。観光客や俳句愛好者らに井波の文化がどういうものか話したい」と語った。

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