4強入りならず、肩を落として引き上げる星稜ナインと林監督(左から2人目)=甲子園

 星稜ナインは先輩たちが3度挑んだ4強進出をかなえられず、春の甲子園から姿を消した。今月末で野球部から離れる林和成監督(46)にとっては、事実上の「引退試合」となった。敗戦の悔しさに惜別の悲しみが重なり、選手たちは涙で大舞台を後にした。

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 2011年4月に就任し、春夏9度の甲子園で13勝8敗、19年夏は奥川恭伸投手(ヤクルト)を擁して準優勝。11年間の指揮を終え「終わったな、という気持ち。この景色は最後だと思って、目に焼き付けた」とかみしめた。

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 「すいません」と泣きじゃくる選手に優しく声をかけた。「ようやった。おまえたちはこれからだぞ」。最後の甲子園で3試合。「幸せな野球人生だった」と語る顔に笑みが浮かんだ。

 19年センバツの習志野(千葉)戦では、サイン盗みを疑って控室に乗り込む「暴走」が物議を醸し、しばらく指導自粛となった。「今後は高校野球には一線置き、一ファンとして見守りたい」。最後は脱帽、一礼し、さまざまな思い出が詰まった地を去った。

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  ●600人駆け付け応援

 この日は、選手の保護者や生徒、教職員など約600人がバス4台で応援に姿を見せた。

 2番手で登板したマーガード真偉輝キアン投手の父で米国出身のマイケルさん(54)は「(2ラン被弾に)あそこまで飛ばされるのは見たことない」と驚きを隠さず、息子の力投をたたえた。

 吹奏楽部やチアリーディング部は熱のこもったパフォーマンスで選手を鼓舞した。チアリーディング部の水口友梨部長は「こちらが諦めると、選手にも影響するから」と逆転を信じて踊った。

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 四回に先制点を呼ぶ二塁打を放った荒木陽翔選手の父克幸さん(45)は「あと少しやった。またこの場に戻ってきてほしい」と夏の躍進を期待した。

  ●野々市でPV

 野々市市にぎわいの里カミーノで28日、同市出身の佐々木優太主将とベンチ入りした松田啓睦選手を応援しようとパブリックビューイングが行われた。

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