情報収集に当たる泉谷市長(右から2人目)と職員=23日午前9時38分、珠洲市役所

  ●学校、保育所 子どもの安全確保

 今月8日に続く震度4の揺れを観測した石川県珠洲市では23日、市民が「また大きいのが来た」と不安な表情を浮かべた。子どもらを預かる学校や保育所の職員は身を守る行動を取るように誘導、市役所は公共施設などの安全確認に追われた。23日午前は計3回の地震が起き、月別では昨年1月以降最多の21回を数える。被害や混乱はなかったが、市民は「気が休まらない」と繰り返し襲う地震に神経をすり減らしている。

 震度4を観測した午前9時23分は、市内の学校や保育園に生徒や園児がいた時間帯だった。飯田保育所の加護清美所長は「園児は机の下に隠れて頭を守るなど落ち着いていた」と地震直後の様子を振り返った。毎月1度、地震や火災、土砂災害を想定した避難訓練を実施しており、加護所長は「少しびっくりしていた子どももいたが、訓練のおかげで、身を守る行動ができていた」と胸をなで下ろした。

 飯田高では1限目後の休み時間に揺れに遭遇したが、校舎に被害はなかった。教職員や生徒は落ち着いて行動し、混乱もなかったため午前9時半からの2限目を開始した。部活動も通常通り行う。

 珠洲市では、8日未明に震度4の地震が起きたばかり。群発地震に対する「慣れ」を指摘する声もあったが、月内に2度の大きな揺れを経験し、市民の警戒感は強くなっている。

 同市正院町正院の村元酒店の村元美智子さん(73)は「ここ数日、地震がなくて少し安心していたのに、また来た。心が落ち着かない」と表情を曇らせ、「これ以上大きな地震が来ないことを祈るばかりだ」と話した。

  ●「明るい話題ない」

 いざという時に安全に逃げ出せるのか、不安を覚える高齢者も多い。正院町正院の柳昭子さん(71)は「避難する時に、うまく動けるか心配だ」とし、「地震に新型コロナ、ウクライナ侵攻と暗いニュースばかり。明るい話題が何もない」と嘆いた。

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