【ソウル共同=上嶋茂太】韓国軍合同参謀本部は16日、北朝鮮が同日午前9時半(日本時間同)ごろに首都平壌の順安付近から飛翔(ひしょう)体を発射したが、直後に失敗したとみられると発表した。日本の防衛省関係者は弾道ミサイルとみられると明らかにした。韓国軍関係者は飛翔体が「上昇しなかった」と記者団に述べ、墜落や爆発については「分析が必要だ」とした。

 日米韓は今週にも北朝鮮が新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)の追加発射に踏み切る可能性があるとして警戒を強めていた。日米韓が分析を急いでいる。防衛省は「現時点で弾道ミサイルの飛翔は確認していない」と発表した。

 巡航ミサイルを含めた北朝鮮による発射は今年に入り、今月5日までに計9回確認されている。

 北朝鮮は2月27日と3月5日に同じ順安付近から弾道ミサイルを1発ずつ発射。防衛省はこの2発がICBM級で2020年10月の軍事パレードで確認された新型と同一との分析を公表した。技術的検証を目的に飛行性能を抑えて行われた可能性がある。

 松野博一官房長官は16日の記者会見で「必要な情報収集、分析と警戒監視に全力を挙げ、北朝鮮がどのような行動を取るのか見極めたい」と述べた。

 北朝鮮は金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記が出席した1月の党政治局会議で、核実験やICBM発射の凍結をやめることを示唆した。韓国国防省によると、北朝鮮が18年5月に非核化に向けた行動を見せるとして坑道を爆破した北東部豊渓里の核実験場で、一部坑道の復旧とみられる活動が確認されている。

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