大相撲初場所千秋楽の23日、元大関朝乃山(富山市呉羽町出身、富山商高OB、高砂部屋)の付け人を務めた幕下朝鬼神(あさきしん)(29)=兵庫県出身=が、現役最後の一番で白星を挙げ「朝乃山関にエールを送れたかな」と笑顔で語った。「朝乃山関の復活まで待ちたかったんですけど」と一抹の寂しさを漂わせながらも、新たな道を見据えた。

 朝乃山や十両朝乃若(佐渡市出身、金沢市立工業高OB)から「思いっ切りいってください」と声を掛けられた朝鬼神は「見ててください」と返し、国技館に向かったという。

 朝鬼神の最後の一番は気迫があふれていた。体重が自身よりも100キロ重い高麗の国を相手に果敢に攻め、突き出した。

  ●天使の羽「受け継ぐ子出てくる」

 朝乃山の取組直前、背中に赤く浮かび上がる手形はファンから「天使の羽」と呼ばれ、この羽を生やしてきたのが朝鬼神。渾身(こんしん)の力で朝乃山の背中をたたき、気合を注入するのが習慣となっていた。朝鬼神は「天使の羽」について「また受け継ぐ子が出てくると思う」と語り、すがすがしい表情で花道を引き揚げた。

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