作品解説をする尾長氏(中央)=富山市の県水墨美術館

 ●自身の画業振り返る

 富山県水墨美術館で開かれている「ひらけ墨画(ぼくが)ワールド 子どもたちとともに 尾長良範(おながよしのり) 筆あとから」(同館、同館友の会、富山新聞社、北國新聞社、チューリップテレビ主催)のギャラリートークは22日行われた。氷見市出身で日本画家の尾長氏(60)=武蔵野美大主任教授=が美術ファンら40人を前に、具象と抽象の可能性を探ってきた自身の画業について語った。

 尾長氏は「wednesday」など学生時代の作品について、生活や身近なものを題材に「見る人が自由に物語をイメージできるようにしていた」と説明した。2000年代は筆跡の集積のみの表現を追求したが、大学生とのスケッチ旅行をきっかけに「自分でモチーフを選んで表現したいと思い、再び作品に取り入れた」とした。近作では自身の部屋にあるものを題材に「鮮やかな色の配置によって、見る人の視線を動かす作品を制作している」と述べた。

 昨年7月に尾長氏が講師を務めたワークショップでの児童の作品については「描くという行為で画面に新たな世界が広がることを再認識した」と話した。

 富大芸術文化学部2年の西田奈央さんは「小さな点の集まりが大きな作品になっていることに驚いた」と話し、氷見市美術協会の東海峰会長は「初めて見る墨の表現」と感心した様子だった。

 学芸員による作品解説会は2月13日、3月5日、いずれも午後2時から開かれる。

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