児童に書写を教える松田投手=19日午前10時35分、野々市市富陽小

授業を終えて報道陣の取材に答える松田投手=19日午前11時半

 大リーグ・ドジャースとマイナー契約を結んだ金沢高野球部OBでBCリーグ・茨城アストロプラネッツの松田康甫(こうすけ)投手(23)=白山市石立町=が19日、シーズンオフの間、非常勤講師を務める野々市市富陽小で契約発表後、初めての授業を行った。児童からエールを送られた「松田先生」は、「世界最速の170キロの球を投げたい」とメジャー昇格へ意気込みを示した。

  ●「おー、スーツや」 「メジャーリーガーになって」 児童歓声

 社会科の教員免許を持つ松田投手は昨年9月に着任し、担任を持たず、各クラスで週4日間、書写と図工を教えている。

 契約発表後初となった書写の授業では、松田投手が6年3組の教室に入ると、児童から「おー、スーツや」と歓声が上がり、「おめでとうございます」と祝福の声が広がった。松田投手は普段はジャージー姿が多く、いつもと違う雰囲気に少し照れくさそうにしながら、笑顔で授業を進めた。

 この日教えた文字は「感謝」。松田投手は「自分もいろいろな人のおかげで契約ができた。皆さんも感謝の思いで書いてください」と児童らに話した。

 前坂亘亮君は「松田先生が、努力すれば夢はかなうというお手本を示してくれた。自分も何かで頑張りたい」と目を輝かせた。学童野球チームに所属する浅野泰騎君は「松田先生がすごい投手だったなんて知らなかった。必ずメジャーリーガーになってほしい」と期待を寄せた。

 授業終了後、報道陣の取材に答えた松田投手は「勉強を教えるのは下手かもしれないけど、児童に良い影響を与えられるよう、もっと喜んでもらえるよう、頑張りたい」と海の向こうでの活躍を誓った。

 右肘の故障で昨年7月に靱帯(じんたい)再建手術を受けたことについては「今は7割の力しか出せず、最初はリハビリ組になると思うが、100%に戻るまで無理せず、焦らずやっていきたい」とした。最後は「アメリカに行くこと自体がプラスの経験でありマイナスはない。だめだったら帰ってくればいい。でも絶対に成功したい」と力強く語った。

 富陽小での勤務の契約は3学期までだが、ビザが取れ次第、3月には渡米する予定。マイナー契約のため、傘下の3A、2Aなどマイナーリーグでプレーしながらメジャーを目指す。

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