石川県などの豪雪地帯で地域ごとの除雪体制づくりを後押しするため、国土交通省は18日までに、新たな交付金制度を創設した。安全な除雪につながるルールづくりや、小型除雪機の購入にかかる経費を補助する。出先機関に配備する除雪車を増強し、無償で貸し出す取り組みも本格化させる。高齢化で除雪の担い手が減り、死傷事故が多発している状況を受け、国はより主体的に対策を促す方針にかじを切る。

 石川県内では全域が豪雪地帯に指定され、このうち白山市、加賀市の一部が特別豪雪地帯となっている。

 国交省が創設した「豪雪地帯安全確保緊急対策交付金」は、市町村や町内会単位で除雪計画「地域安全克雪方針」を策定する際、費用を全額補助する。

 この方針に沿った資機材の購入や要援護世帯での屋根雪下ろし、安全講習会の開催、除排雪の自動化などの試みに対し、経費の半額を支援する。

 交付金制度のほか、道路除雪の支援も拡充する。北陸地方整備局などに配備している小型除雪車の台数を増強。地域に無償貸与し、協力して生活道路や歩道の早期除雪に取り組む。

  ●交付金の恒久化特例へ追加調整 自民

 自民党は豪雪地帯対策特別措置法で定める特例が今年度末で期限切れとなるのを前に、今国会に10年延長する改正案を議員立法で提出する方針としている。

 特例の中には市町村道の改修を県が代行できる制度や、公立小中学校の改築に対する国の補助率かさ上げなどが含まれる。これに新たな交付金制度を加え、恒久的に運用できる仕組みを整えるため、調整を進めている。

 国土審議会豪雪地帯対策分科会は近く国交省に特措法延長に向けた意見書を提出する方針。特別委員を務める西田昭二衆院議員は「地方は高齢化で除雪体制を維持できない事態に追い込まれている。対策強化が欠かせない」と話した。

 ★豪雪地帯 積雪が甚だしいため産業の発展が停滞し、住民の生活向上が阻害される地域で、豪雪地帯対策特別措置法に基づいて指定される。このうち特に積雪が多く、長期間にわたって交通が途絶えるなど住民生活に著しい支障を生じさせる地域は「特別豪雪地帯」に指定される。

無断転載・複製を禁じます