170年前に作られた版木とおみくじ=東山2丁目の真成寺

 金沢市東山2丁目の日蓮宗真成寺(しんじょうじ)は18日までに、約170年前の江戸時代末期に製作されたとみられる版木を使ったおみくじを復活させた。鬼子母神(きしぼじん)堂の隅に長年眠っていた格言の数々を、読みやすいよう表記した一覧も用意してよみがえらせた。大吉を引く確率はわずか5%。幸運を求めて気軽に寺に足を運んでほしいと呼び掛けている。

 寺によると、版木は、おみくじを整理するために鬼子母神堂に置かれていた戸棚に保管されていた。戸棚には1~61番までの引き出しが付いており、昨年、掃除の際に中身を確認したところ、古いおみくじの他に、61番までの版木がそろって残っていた。

 戸棚には「嘉永六年」と記されていることから、版木とともに1853年ごろに製作されたと推定される。見つかった版木のおみくじがいつごろまで使われていたかは分かっていないという。

 副住職の深村智崇さん(39)が、古いおみくじをきっかけに寺に親しみを持ってもらえればと、鬼子母神堂に設置することを計画した。61枚の版木を紙に転写し、彫りが浅くなり、うまく写らない部分は書き足すなどして、「江戸時代のおみくじ」を作成した。

 おみくじに書かれた内容を記した資料も見つかり、1番は大吉で「願望叶うべし、立身出世いよいよよし」などと記されていた。昨年末から参拝客に利用してもらっており、年始には61枚のうち、三つしかない大吉を引き当て、喜ぶ人の姿もあったという。

 深村さんは「珍しいおみくじを通して、お寺に何度も来てもらえるとうれしい」と話している。

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