死去した海部俊樹元首相に対し、政界から悼む声が相次いだ。自民党の二階俊博元幹事長は14日、1994年に海部氏が率いた新進党に参加し、後に自民に復党した経緯を念頭に「政治活動でご一緒し、温かい人柄とさわやかな弁舌に感銘を受けた。幾多の場面でご指導をいただいた」とのコメントを発表した。

 早稲田大雄弁会で海部氏の後輩だった森喜朗元首相は取材に「兄のような存在でご指導いただき、演説は上手だった。政治的立場は必ずしも同じではなかったが、よく頑張られ、敬意を表したい」と語った。自民党の茂木敏充幹事長は「初の自衛隊海外派遣や政治改革への取り組みなど、時代の転換点を迎えたわが国の歩みに貢献された」とのコメントを発表した。

 立憲民主党の泉健太代表は記者会見で「クリーンな政治家の印象だ。リクルート事件などを受け政治改革の志を高く掲げられた」としのんだ。公明党の石井啓一幹事長は新進党に在籍した経緯に触れ「非常に温厚な人柄で、心からご冥福を祈る」と記者団に述べた。海部政権が90年の湾岸危機で多国籍軍に計130億ドルの支援を決めながら、人的貢献が不十分と批判を浴びたことに関し「国際貢献の在り方の転換点になった」と振り返った。

 林芳正外相は会見で「海部氏が首相を務めた89~91年は国際社会が歴史的な変化を経験した時代。変化する安全保障環境への対応に尽力された」とたたえた。国民民主党の玉木雄一郎代表も「日本の政治が激動する時代をリーダーとして引っ張った。自衛隊の海外派遣など非常に難しい判断をされた」と記者団に語った。

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