火花を散らしながら鉄を打つ松田さん=津幡町浅田

 石川県内で唯一、日本刀作りを続ける刀工松田恒治さん(58)は13日までに、津幡町浅田の鍛刀場(たんとうじょう)で新年の制作を始めた。目標とする室町時代以前の「古刀」の再現に向け、火花を散らしながら、1500度近くまで熱した鉄を打った。

 12日に刀作りを本格化させた松田さんは、鍛冶(かじ)用の炉「火床(ほど)」に松炭をくべて鉄を焼き、熟練のタイミングで真っ赤な鉄を取り出した。すぐさま手槌(てづち)で何度も力強く打ち、伸ばしては折り曲げてを繰り返し強度を高めた。

 古刀は刀身の味わい深い模様などが特徴で、美術的価値が高い。松田さんは江戸時代の土蔵などから集めた金具を使った鉄の塊を作り、毎年、10振り前後の刀を仕上げる。松田さんは「今年は展覧会に出してみたいと思える納得の刀を作りたい」と意欲を示した。

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