前半、ゴール前で競り合う吉田(右)=千葉市のフクダ電子アリーナ

ベンチから試合を見守る大塚監督(左)

 第100回全国高校サッカー選手権第3日(31日・千葉市のフクダ電子アリーナほか)7年連続32度目出場の富山一が初戦となる2回戦で宮崎日大(宮崎)と対戦し、0―1で惜敗した。優勢に試合を進めながらチャンスをものにできずに流れを悪くし、終盤にセットプレーから痛恨の1点を失った。過去6年連続で残してきた初戦突破記録はストップ。大塚一朗監督は「決め切る力がなかった」と声を落とした。

 富山一は前半の立ち上がりにFW大井優太郎(3年)が絶好機を迎えたが、至近距離からのシュートはGKに防がれた。後半20分に逆襲からFW杉本和真(同)が放った一撃はGKの好守に阻まれ、同27分にはMF中川晟(同)のシュートがクロスバーに当たる不運も続いた。

 後半33分に相手FKでマークが乱れて失点。直後に身長190センチのFW大川翔夢(同)を前線に投入して攻め込んだものの、最後までゴールを奪えなかった。

  ●大塚監督、ラスト指揮 モンゴル代表監督に 「人生も一緒」油断するな

 チャンスは何度もあった。放ったシュートは富山一が15本、宮崎日大が6本と相手の倍以上だった。それでもゴールは遠かった。「試合の入りが良かっただけにとても残念」と大塚監督。「富山一の監督」としての戦いが終わった。

 チーム伝統の堅守速攻を掲げ、失点後も泥臭いプレーを見せた。1月からモンゴル代表監督に就任する指揮官は「いつもと変わらぬ思いでやった」と振り返る。

 試合直後のミーティング。選手に贈ったのは「勝敗を分けるのはちょっとしたもの。これは人生も一緒」との言葉だった。調子のいいときに油断しない。悪いときには次に向けていい準備をする。「サッカーでも人生でも大事にするところだ」。

 指揮官の教えを、選手たちは胸に刻んでいる。精神的支柱となってきた渡邊快誠主将(3年)はベンチ入りはしなかったものの、「最後まで諦めずによく戦ってくれた」と仲間をたたえた。その上で悔しさをかみしめ、「この大会で得た経験をこれからの人生に生かしたい」と力を込めた。

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