来年春に再生医療クリニックが入るホテル金沢=金沢市堀川新町

  ●市内で併設は初 

 ホテル金沢(金沢市)は来年春、3階に再生医療のクリニックを開設する。親会社グループで製造する再生医療機器を導入した拠点とし、治療と宿泊を組み合わせた「メディカルツーリズム(医療観光)」として事業展開を目指す。今月から客室やレストランの改装も進めており、コロナ後を見据え、てこ入れを図る。金沢市内の都市型ホテルで医療機関を併設するのは初めて。

 クリニックは、11月までエステ店が入居していた3階の約50坪で開業する。

 ホテル金沢の親会社FRACTALE(フラクタル、東京)の子会社「サイトリ・セラピューティクス」が開発した再生医療機器を利用する。

 同ホテルは脊椎損傷や不眠症、アンチエイジング(老化防止)など幅広い分野での治療を想定する。1階レストランでも健康や美容をテーマにした食事の提供を検討する。

 コロナ禍前は、日本に高度な治療や検査を受けに訪れる外国人観光客が多かった。感染が落ち着く中、宿泊と最先端の再生医療を組み合わせた事業モデルを展開し、国内外から医療観光のニーズを取り込む。

 このほか、全163客室を順次改装する。「武家屋敷」をコンセプトに内装色に加賀五彩を取り入れる。館内で開かれた学会やセミナーを室内で視聴できるシステムも設ける。

 ホテル金沢の大規模リニューアルは2008年の建て替え以来となる。

  ●都心軸で改装続々

 金沢市都心軸のホテルではコロナ禍でも新設備の導入や改装が相次いだ。

 ホテル日航金沢は昨年9月、宴会場を全面改装し、感染対策を凝らした会場を設けた。今年9月開業のホテル「香林居(こうりんきょ)」は、瞑想(めいそう)用の機械を導入した。ハイアットハウス金沢は共有オフィスを設置した。

 金沢市内のホテル客室はコロナ前から引き続き、供給過多状態となっている。旅行需要が少しずつ戻る中、各ホテルは独自色の強いサービスで客を呼び込もうとしている。

無断転載・複製を禁じます