減便となるJR七尾線の車両=津幡駅

  ●沿線自治体に伝達

 JR西日本が来年3月のダイヤ改正で、平日の七尾線54本のうち、4本を減便し、別の4本については運行区間を短くすると沿線自治体に伝えたことが15日、分かった。金沢と和倉温泉を結ぶ特急「能登かがり火」は2本減らす。同社は17日、正式なダイヤを発表する。沿線からは利便性が低下しないよう求める声が上がっている。

 ダイヤ改正により、金沢―高松を走る1本と、金沢―七尾の3本が削減される方向だ。このほか、金沢―七尾の別の4本は運行区間を金沢―高松にし、七尾までの運行を取りやめる。

 これに伴い、普通列車は金沢―高松が54本から50本に、高松―七尾が50本から43本に減る。特急は午後8時台に金沢駅を出発する便と、午後5時台に和倉温泉を出る便がそれぞれ減便される見通し。

 土日の運行については、金沢―高松の1本、金沢―七尾の3本を減らす。金沢―七尾の2本については、高松―七尾の区間を廃止する。特急は平日と同様に2本を削減する。

 関係者によると、JR西は沿線自治体に対し、利便性の確保を課題に挙げ、「通勤通学といった利用が集中する時間帯の輸送力は確保する」と説明に回ったという。

 減便については、JR西の漆原健金沢支社長が11月5日に県庁を訪れ、谷本正憲知事と関係自治体の首長に概要を伝えた。終了後、漆原支社長は記者団に対し「収支の悪化で、ダイヤの見直しが必要になった」と説明。具体的な削減本数は明らかにしなかった。

 JR西はコロナ下で厳しい経営状況が続く。2021年3月期の連結決算は純損益が1987(昭和62)年の民営化以降、最大となる2332億円の赤字を計上。9月中間期も686億円の最終赤字だった。

 ★七尾線 津幡―和倉温泉を結ぶ鉄道路線。IRいしかわ鉄道に乗り入れており、金沢駅発着となる。平均通過人員(1キロ当たりの1日平均利用者数)は能登の人口減に伴い、減少傾向にある。2020年度は新型コロナの感染拡大に伴う外出自粛が影響し、前年度の4309人から1197人減少した。18年度は4445人だった。

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