清新な日本画の美に触れる来場者=9日午前9時50分、金沢市の石川県立美術館

 再興第106回院展金沢展(日本美術院、北國新聞社、石川県立美術館、一般財団法人県芸術文化協会主催)は9日、金沢市の県立美術館で開幕した。日本美術院の同人、日本芸術院会員ら重鎮や、気鋭の若手による秀作101点が披露され、来場者は今を生きる作家が追究した清新な日本画の美を感じ取った。

 日本美術院理事長の田渕俊夫さんの「春爛漫(はるらんまん)」は厳冬を乗り越え、花を咲かせた桜を描き、人の世の明るい未来を託した。

 コロナ禍にあっても季節はめぐる。移り変わる季節の中、花の散り際の美しさをとらえた大作や、詩情豊かに一面のコスモスを描いた一枚などが来場者の目を引いた。地元作家の作品も充実し、県関係では奨励賞を受けた谷善徳さん(金沢)や初入選の石野駿平さん(白山)、松下紅葉さん(同)らの作品が並んだ。

 開場式では、主催者を代表して久保幸男北國新聞社取締役事業開発担当に続き、日本美術院同人・評議員の倉島重友さんが「北陸三県で受賞、新入選が多くいらっしゃる。特に若い方の制作に励まされた」とあいさつ。酒井雅洋県県民文化スポーツ部長、山森健直金沢市文化スポーツ局長が祝辞を述べた。

 日本美術院は岡倉天心を中心に1898(明治31)年に創設された美術研究団体で、後に横山大観らが再興した。院展金沢展は2018年以来となる。

 11日午後1時半から谷さんによる作品解説が行われる。会期は22日まで。入場料は一般1千円、大学・高校生600円、小中学生400円。

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